食道裂孔ヘルニアと息苦しさ

食道裂孔ヘルニア(Hiatal Hernia : ヒアタルヘルニア)は、時に息苦しさを引き起こす可能性があります。これは、次のような理由が考えられます。

胃酸逆流(GERD)
食道裂孔ヘルニアは胃酸逆流(逆流性食道炎)を引き起こしやすくします。胃酸が食道に逆流すると、胸やけや不快感だけでなく、気管支を刺激して息苦しさを感じることがあります。
横隔膜への圧迫
ヘルニアによって胃が食道裂孔を通じて胸腔に入り込むと、横隔膜や肺への圧迫感が生じ、深呼吸がしづらくなる場合があります。
迷走神経への影響
ヘルニアが迷走神経に影響を及ぼすと、心拍数や呼吸に変化を引き起こし、息苦しさを感じることがあります。
胸部の不快感
ヘルニアの影響で胸部に圧迫感を覚えると、それが呼吸困難の感覚に繋がる場合があります。

息苦しさがある場合の対策

食道裂孔ヘルニアで息苦しさがある方は、まずは専門医の診察を受けることをお勧めします。

その上でここでは、整体施術や予防体操についてお話します。

整体施術では、主に、横隔膜への圧迫を避けるために腹腔内圧(内臓圧)がかからない姿勢調整を行います。

>>食道裂孔ヘルニアがある方によくみられる姿勢の詳細

症状を軽くするための体操

一般的に広く行われている自己ケアの方法として、腹式呼吸や横隔膜を鍛える体操が挙げられます。

>>腹式呼吸の方法
>>横隔膜を鍛える方法

ここでは内臓圧を取り除いた呼吸トレーニングの方法をご紹介します。

下の画像のように、肘をついて四つ這いの姿勢を取ることで、内臓への圧力を軽減できます。その状態で、腹横筋の収縮を促しながら胸式呼吸を行いましょう。

>> 腹横筋について

>>YouTube 内臓圧を取り除いた呼吸のトレーニング より

ご自身で上手く出来ない場合はご相談ください。