首の痛みセルフチェック
首の動きの異常は大きく分けて3つあります。
- 前後屈の異常 (首を前後に動かしたときに痛みがでたり、動きがわるかったり)
- 左右回旋の異常 (首を左右に回旋、振り向いたときに痛みがでたら、動きがわるかったり)
- 左右側屈の異常 (首を左右に倒したときに痛みがでたり、動きがわるかったり)
症状がこじれている場合は、これらが複合的に現れます。
正常可動域は、
日本リハビリテーション医学会会「関節可動域表示ならびに測定法」より参照しました。
首の前後屈痛の検査

【前屈、後屈の正常可動域】
- 前屈:0度~60度
- 後屈:0度~50度
上を向いたとき痛い場合
<頚椎に問題がある>
上を向いたとき、椎間関節は閉じて狭くなります。頚椎症などで椎間関節に変性があると、その部分の圧迫が増えて、痛みやしびれなどの症状が起こることがあります。

<筋肉に問題がある>
不良姿勢による筋緊張、筋疲労、筋肉痛により起こることがあります。最近は、スマホの使い過ぎ、スマホ首で起こる方が増えています。
下を向いたとき痛い場合
頚椎椎間板ヘルニアがある場合、下向きになると椎間板の後ろへの膨隆が強くなるので症状が強くなることがあります。その他、スマホ首や筋緊張、後縦靭帯骨化症などでも起こります。

首の左右回旋痛の検査

首の回旋の正常可動域 0度~70度
首を左右に振り向いたときの振り向きやすさの違いをチェックします。 どちらかが分かりにくい場合は、両手の人差し指を伸ばして顔の横に置き、どちらの人差し指が見やすいかを意識すると分かりやすくなります。

そのとき、
- 向いた側がに痛みがでるのか
- 向いた反対側に痛みがでるのか
をチェックしておくことがポイントになります。
向いた側が痛い場合
向いた側が痛い場合は、頚椎症などで頚椎の椎間関節が圧迫を受けている可能性があります。
向いた反対側が痛い場合
向いた反対側の筋緊張が強く、筋肉が引っ張られることによって痛みで出ている可能性があります。
首の左右側屈痛の検査

首の側屈の正常可動域 0度~50度
顔を左右に倒してみます。そのときの倒しやすさ、倒しにくさ、痛みが出るか、をチェックします。

首の回旋時痛と同じく、傾けた側に症状が出る場合は、頚椎が圧迫されている可能性があり、反対側に症状が出る場合は筋緊張があり、筋肉が引っ張られることによる痛みである可能性があります。